AVR DUシリーズではミニマル構成に需要が見込めるAVR32DU14(T)の単価が魅力的です。 おおよそ148~178円(税抜)をつけており、 PIC16F1454-I/SLに対してもなお安価であり、競争力があります。 メモリを削ったAVR16DU14(T)であればさらに価格は微減し、134~162円の値段がついています。 有志から公開されているavr-libcは、このメニューにはまだ対応していません。 業務利用でプレーンなgccを選択することはまずないと予想されるため、 このあたりは自然な成り行きかもしれません。
20ピンのメニューに面白そうなパッケージオプションはありません。 残念ですがここはスルーせざるを得ません。
14ピンパッケージではGPIOが足りない場合の選択肢として 32ピンパッケージのAVR32DU32(T)が良さそうに見えます。 おおよそ177~212円(税抜)をつけています。 TQFPの手実装はやや難易度が高くてお手軽というわけにもいきませんが、 格別に困難というわけでもありません。 RAMが足りなければAVR64DU32(T)もラインナップされています。 195~235円(税抜)の値段がついています。 なお64KB版は初期開発版であり、 量産されたとはいえシリコンのバージョンが古くて不具合がありますので、 クロック選択等にちょっと注意が必要です。
基板を起こさないとまともに使えないのが表面実装のボトルネックです。 モジュールが販売されればよいのでしょうが、 それはそれで値段が高くなりそうですね。 手実装を前提にするならAVR64DU28-I/SPが存在します。 PDIPのデバイス自体は高価ですが、手間暇を考えたらペイすると思われるシーンが存在するかもしれません。
このスイッチはポート番号を下から上に数えます。 他社スイッチは上から下に並ぶことが多いため、configを書くにあたって非常に紛らわしいです。
NetBSD 10のftpが次のエラーを出すことがあります。
FFFFFFFFFFFFFFFF:error:0A000086:SSL routines: \ tls_post_process_server_certificate: \ certificate verify failed: \ /usr/src/crypto/external/bsd/openssl/dist/ \ ssl/statem/statem_clnt.c:1889:
これは、通常であれば、NetBSD 10が標準で配っているはずのTLSルート証明書が初期状態ではまったくconfigurationされておらず ftp(1)の稼働にとって妥当な状態ではないことが原因です。 本来ならばconfigurationするべきです。
ググって出てくる、手っ取り早い解決方法は TLSルート証明書を配布していなかった大昔から存在する従前の方法であるところの、 pkgsrcからsecurity/mozilla-rootcerts-openssl をインストールすることです。
pkgsrcを使わない方法では、NetBSD 10が想定する標準的な設定方法に従うことになります。 標準的な方法は、マニュアルのないらしいコマンドであるcertctlを使います。次のコマンドによります。
個別に信任を取り消すなど、細かいチューニングをすることもできますがそれは別途資料を当たったほうが良いでしょう。# certctl rehash
さてどちらが良いでしょうか。 前者の方法はNetBSDでのブランチのサポートが終わったあとでも自己責任で証明書を更新して使い続けることができることに特徴があります。 そのかわり余分なディスクスペースを使ってpkgsrcを維持しなければなりません。 もっとも、pkgsrcを使わない生活というのもなかなか考えにくいため、 これはさほど大きなデメリットではありません。 後者の方法は、NetBSDでのブランチのサポートが終わったときが更新終了ということになります。
NetBSDはネットワークパケットバッファとして2048バイトを単位として使います(たぶん)。 これを超えるパケットはジャンボパケットとして、特別な扱いをします。 このパケットバッファはそのサイズをマクロで設定しています。 NetBSD固有のソフトウェアの設計上の制約として、単一のパケットバッファはページサイズを超えることができません。 このことから、ジャンボフレームのサポートにおいてNetBSDはハードウェアにも特別な扱いを求めています。
インテルのNIC製品は伝統的なBSD流儀の特別扱いを承知のうえで設計されており、 wm, igc, ixgbeの各ドライバでは、 NetBSDにおいてジャンボフレームを扱うことができます。 具体的にはifconfigにおいてMTU 9000を指示することができます。
NetBSDではリアルテック製品のNICチップにおけるジャンボフレームには対応していません。 具体的にはifconfigにおいてMTU 1500のまま使用することになります。 NetBSDがサポートしないリアルテックの製品でも、Linuxではジャンボフレームがサポートされるため、 NICの調達コストを抑えたい場合はLinuxを選定することを検討するべきです。
仮想化システムにおけるvirtioもLinuxを発祥としており、パケットバッファの扱いに制約があります。 NetBSDはvirtioにおいてジャンボフレームを扱うことができません。 具体的にはifconfigにおいてMTU 1500のまま使用することになります。 仮想化環境における仮想化ルータや仮想化NFSサーバ、仮想化iSCSIサーバの候補としてNetBSDを採用することはできない、と考えてよいでしょう。 仮想化された環境ではLinuxを選定することを検討するべきです。
NetBSDはどこで使うのでしょうか。 主なところは小型ハードウェアのベアメタル用途にある、と考えています。
PIC16F1455は、秋月で順調に売れているように見えます。 ちびちび在庫が減っている感じがします。 アナログ機能が買われて使われているんでしょうか。 このデバイスは特に安価というわけでもないため、売れていると思われることに理由が読めません。 どんなユーザが買ってるんでしょうね。
PIC16F1454については、あまり動きが見えません。 購買する本数にもよりますがdigikeyのほうが安価のようなので、それはまあ、価格的に仕方のないことかしら、と思います。
DS-Lite回線の内側にDNS権威サーバを建てることはできません。 これはまあいいのですが、DS-Lite回線の内側にはDNSレゾルバを建てることもできません。 考えられる理由としては、DNSサーバがクエリを投げるに不特定多数と通信する性質があるために、 DS-Lite回線におけるUDPの許容セッション数を枯渇させてしまうからだと考えています。 特に不具合がなければ、プロバイダが提供しているDNSレゾルバを使う構成が良いでしょう。
同じような理由で法人用回線にDS-LiteやMAP-Eを勧めることはありません。
動画編集のような操作は本来はオフラインで実施するものです。 プライバシーポリシーや提供形態にもよるところですが、基本的にオンラインのサービスを頼るものではないでしょう。 しかし、オフラインで動くアプリケーションを探す能力がないユーザにとっては、 オンラインの編集アプリケーションは福音なのかも知れません。
スイッチの選択には紆余曲折ありました。 いっとき、Microtik CRS326-24S+2Q+RMを導入した時期もありました。 この機種は空冷ファンの音が非常にうるさく、ご家庭用としては使い物になりませんでした。 今は基本的なファンレスモデルであるMikrotik CRS309-1G-8S+INにサイズを落とすことで着地しています。
CRS309-1G-8S+INのリリースが2019年頃だそうですから、かれこれ5年以上前の機種ということになるんですね。 そろそろ新しいチップを積んだ機種が出ても良さそうな感じがあります。 10GBASE-SRが続投するのか10GBASE-Tの時代が来るのかはわかりません。 ただ言えることは、10GBASE-Tは発熱がまだまだ恐ろしいので、データセンタ用途はともかく、 一般のご家庭用としてはお勧めできかねるといったところです。 今のところ、SFP+のスロットにダイレクトアタッチケーブルを挿し込んで利用する形態が理想的です。 NTTが貸し出すONUがRJ45規格なのは接続相手を問わない汎用性が優先されていることと、 相性問題を避けるという意味合いと、もともと短距離専門であるという割り切りの産物でしょう。
半導体の微細化が進めば消費電力は低減されると言われています。 1GBASE-Tでは実際にそのとおりになりました。 10GBASE-Tでも紆余曲折ありつつも消費電力は低減されてきました。 しかし、10GBASE-Tは2025年現在においてもなお実用域の手前の段階あり、 満を持して10GBASE-Tが使えると言える状況にはありません。 周辺機器各社は放熱ファンを搭載するなどしており、かなり無理のある状態で製品化されている状況にあります。 2025年で手に入る10GBASE-Tスイッチは2027年頃には産業廃棄物と化している可能性があります。 その可能性はそれなりに高く、リスクとして無視できません。
ChatGPTは10GBASE-Tの普及を2027年と予想しましたが、果たして半導体の微細化は進展するでしょうか。 そろそろ限界を迎えており、SFP+で最終ゴールとなるのでしょうか。 未来のことはわかりませんが、あまり楽観的な見通しをしての投資はしないほうが良さそうに思えます。 ASF-10G-T80などを物色してもよいのですが値段が高いところが課題です。 将来的な購買は巷の下馬評を参考にしつつ選定するとして、 今のところは既存のソリューションであるCRS309-1G-8S+INおよびダイレクトアタッチおよび光ケーブルのテクノロジで粘ろうかと思います。