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2025-11

NetBSD FFS i-node 割当

FFSのi-nodeは固定的に割り当てられます。

NetBSDソースツリーのファイルサイズは8KiBが平均なので、 テキストファイルだけを寄せ集めたファイルシステムは8KiB per nodeを要求すると見積もります。 tarball等を交えた実際の消費量は12KiB per nodeあれば足りるというのが個人的な経験則です。 ファイルサーバとして使われる領域はさらにノード数が減ります。 恐らく16KiB per nodeでもノードは余るでしょう。 このようにバラつくため、 i-nodeを動的に割り当てることは次世代ファイルシステムの要件としてはマストであると考えます。

NetBSD FFSv1 と2038年問題

2038年問題の露呈まであと13年です。 HDDの運用年限はおおよそ7年だと思われますので、 もう1サイクルぐらいは余裕があります。 しばらくしたら2038年問題を気にし始める時期になると言えるでしょう。

ソフトウェアの大半は64bitに移行しましたのでlibcのレベルでは 2038年問題は解決されています。 残りはon-disk formatの類です。

NetBSDのデフォルトでは、未だに32bit i-node formatのFFSv1を採用しています。 そこで使われている「time_t」は依然として32bit signed integerの定義に従います。 このため、NetBSD FFSv1を2038年を超えて維持することはできません。

いまどきのLinuxはこの手の問題は解消済みです。 このあたりに心配があるならLinuxを使っておけばよいでしょう。

LLM生成小説というジャンル

最近のLLMのテキスト生成能力はかなりよくなってきており、 生成系で小説の出版が行われる水準に達しています。 とりわけ、著者による直販が可能とされるキンドルの売り場は、 一見普通の書籍を装っていても実際には「同人誌」がたくさん並んでいる状況にあります。 読み手側の思惑として人間の著者の作品を賞味したいと考える場合、 名前の通った大手出版社のブランドが付されたもの以外の書籍を買うのは、かなりハイリスクだと言えるでしょう。

著作が人間でなくてもかまわない、面白ければそれでいいという立場を採る場合、 実際の著者が生成系かどうかはどうでもいいという状態に落ち着く可能性もあります。 読めれば書けるかというとそれは少し違うと今は考えています。 読むのと同じぐらいには論述する練習が若手の人間には必要でしょう。 生成系の発展が人間の論述を進展させるのか衰退させるのかは、 もう少し時代が進んでみないとわかりません。

10GbE NIC

Linux用途が主ですがもしかしたらWindows系に充てるかも? という前提でBroadcom BCM57810系のネットワークカードを注文しました。 このチップは主にWindows方面でサポートされます。 Linuxのサポートは存在します。 しかし衰退気味であると言われています。 NetBSDに至ってはBCM57810系のサポート自体が存在しません。

このような背景があるため、BCM57810系のサーバ用ボードが販売されている様子を見かけたら、 それはWindows系またはVMware系専用に設計されたものであると考えてよいでしょう。

アルカリ乾電池

ダイソーのアルカリ乾電池は単三型も単四型もかつては5本組110円でした。 先月あたりからでしょうか、比較的最近になって4本組110円に値上げされました。 品質が良くなっているのであれば問題はないのですが、 もともと価格重視の製品であることからおそらく品質に変更はなく、 これは単純な値上げだろうと考えています。

アルカリ乾電池は、本来は保管寿命を期待して購入するべき製品ではありません。 それでも長期間保管できる製品のほうが都合が良いのは確かです。

充電式電池において電池を取り外して充電しなければならないという操作は意外と煩わしいものです。 「使い切ったらすぐに再充電すること」という充電操作そのものが煩わしいと考えられる用途には、 引き続きアルカリ乾電池を使うのが良いと考えています。 使い切ったらすぐ再充電することができる(充電が終わるのを待てる)用途には充電式電池が良いでしょう。

NetBSD-current LFS

NetBSD Log-structured filesystem (LFS) は8月頃に行われた投稿を端緒にぽつりぽつりとコミットが行われるようになり、 それなりにメンテナンスが進んでいます。 前回メンテナンス(version 2のコミット)が行われた時はLFSとFFSが分離していなかったためか、 その後のFFS関連の修正でコードが結局は壊れており、LFS側は使い物になりませんでした。 果たして今回は復活できるのでしょうか。

今月のステータスとしては

開発者自身でない人間が負荷テストをしてバグをレポートするような段階には、まだまだ到達できていないようです。 それ以前に実データを投入しての負荷テストをする段階にない、という様子があります。

Proxmox VE

Proxmox VEは何かのはずみでjumbo frameを入れ込んだ設定を忘れることがあります。 VyOSをゲストで走らせている場合など、 時として致命的なことがありますのでアップデート時に注意が必要になるようです。 VyOSを動かすための環境を準備するときは、できるだけ仮想化せずベアメタルが良いでしょう。


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